直径20cmにも満たない焼き物の物語でありながら、直径12,742 kmの地球の物語でもあり、人類の叡智そのものの記録でもある。本作の真髄はおそらくそこにある。


77億人が未知の疫病と対峙する今、この作品が公開されることの価値は大きい。安易に団結を促すメッセージが跋扈する中、「人類なめんな」と圧倒的な歴史の強度とともに伝える本作は、限りなく静かなパンク映画とでもいえようか。


その意味で、題材的に10年後、いや100年後に観たって面白がれる、時間耐久性の高い作品と思うが、2021年のこのタイミングで劇場で目撃することの意義をこそ僕は推したい。