陶磁器の神秘的な美は、魔法ではなく人間の手と知恵によって産まれた。それは2万年かけての長い長い旅路。その軌跡を圧倒的な解像度で多面的に描写していくこの映画は、私の中の「器」に対する概念をまったく変えてしまった。

映画を鑑賞中に思い出す仏教用語があった。「地水火風」。それは万物を構成する4つの元素のこと。まさに「器」を育むために必要な要素。科学と芸術が交差する最も根源的な結晶は「器」なのかも、と思うとなんだか広大無辺のロマンを感じる。

これから一杯のお茶、一輪の花を入れる、私の器の景色はまるで違って見えるだろう、とても楽しみだ。